男性ホルモンであるテストステロンが、加齢やストレスなどで低下し、精神症状や身体症状、性機能障害が出現する疾患です。血清テストステロン値は20〜30歳にピークとなり、以後加齢に伴って漸減し年間約0.4〜1.0%低下すると言われています。男性ホルモンの低下が始まる40歳以降は、どの年代でもLOHが起こる可能性があり、低下するとことでさまざまな症状が現れます。
精神症状 | うつ症状、いらだち、不安、疲労感、落胆など |
身体症状 | 肥満、メタボリック症候群、発汗、ほてり、睡眠障害、疲労感、筋肉量低下、骨密度低下、排尿障害など |
性機能症状 | 性欲低下、勃起障害、射精量の低下など |
①問診でどのような症状が出ているか確認します。超音波検査を行うこともあります。
②採血
テストステロン
男性ホルモンは日内変動があり、テストステロン値は朝高く、夕方低下するため、16時のテストステロンの値は朝8時と比べると30歳台で76%、70歳台で89%まで低下することが報告されています。採血は血中濃度が最も高くなる午前8時〜11時頃までが望ましいです。午前中に診察にお越しください。
PSA
血清PSA値を測定することを推奨されており、血清PSA値2.0ng/mL未満を治療開始時の基準値となります。血清PSA値4.0ng/mL以上の場合や前立腺癌を疑う所見が存在する場合はテストステロンの補充は適応になりません。
上記に加えて、その他腎機能や肝機能、生活習慣病のチェックを行います。
採血の結果は数日かかります。結果が出るころに来院をお願いします。
①生活習慣の改善
②症状に合わせた漢方や内服薬の服用
③男性ホルモンの投与